Mrsフロイ

トップリーグのMrsフロイのレビュー・感想・評価

トップリーグ(2019年製作のドラマ)
3.3
時の総理大臣や官房長官等の政治家トップにくい込む新聞記者の攻防を描く、相葉英雄原作の社会派サスペンスドラマ。
トップリーグは原作者の造語との事、実際にはそうした記者はトップグループと呼ばれるようだ。

ドラマと並行する様に長期政権となった前安倍晋三政権とその官房長官の動きが、まるでなぞられるかの如く進行する前半。
そして後半は現職総理大臣が逮捕された大疑獄事件「ロッキード事件」1976年の闇資金を彷彿とさせる、謎解きに挑む!

そう言えば、当時様々なルートで流れた資金の解明が連日の様に裁判で追求されていた事は新聞テレビの報道で強く記憶に残っている。中でも政界のフィクサーと呼ばれた小佐野賢治のルートは最後まで解明されなかった。小佐野は当初東京女子医大病院に入院という名目で姿を見せる事は無く、病院上空を取材のヘリが轟音を立てて虚しく飛び廻るばかりだった。

ドラマはこの解明出来なかった闇資金ルートに絡めて、現代の政界に繋がる大胆な推理を展開する。原作者の時事通信社記者時代の経験からの取材力が、この推理に現実感をもたらすと同時に、社会部記者や経済部記者と政治部記者の違い等が視聴者には興味深い。

現政権の菅総理大臣就任直後の特定記者とのパンケーキ懇談会は、ドラマを観た視聴者はあ〜アレね!と納得するはず。

レンタル屋さんの棚は「大人のTVドラマ」。
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