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ウォッチメンのネットのレビュー・感想・評価

ウォッチメン(2019年製作のドラマ)
3.5
設定ゴテゴテで原作よりめっちゃSFしてる。オウルシップの技術が警察車両に転用されてるのとかアツい。悪く捉えれば原作のウォッチメンっぽさからは遠く離れたが、これはこれでまあ面白い。原作でのマンハッタンの時間感覚が映像として落とし込まれてたのが好きだし、ある大災害が救済と捉えられた世界線の未来で子供じみた陰謀論が再び現実になってしまう話は『20世紀少年』ぽくて好き。だが、オジマンディアスの言う「妨害される可能性を考えずに、計画実行前にベラベラスピーチするような古い漫画の悪役」しかいないのは残念。ずっとレイシズム周りの話をしてたのにいつの間にかDr.マンハッタンの話になっててよくわからない。彼が地球に戻ってきた理由もあまり納得のいくものでもなかった。
既成曲の使い方は壊滅的にダサい。クラシック音楽とか Careless Whisperとか。ロス&レズナーの劇伴はかっこいいし好きだけど、このドラマのサントラとしてふさわしいかというとピンとこない。
6話はなるほどーとなる重要な話で、多分このアイデアから企画が出発しただろうなというレベルの話なのに『バードマン』やりたいだけの演出(パクリと言っていいくらい同じ)にため息出る。作り手としてのプライドはないのか。
映像メディアという扇動装置の話はいいが、映画に内在する罪を陰謀のせいにするのは気に食わない。
「人間関係の終わりは常に悲劇では?」
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