「それでも生きていく」はストーリーと設定自体が強い上に演者さんの熱が凄まじく、忘れることのできない日本ドラマだった。
今作「悪との距離」は、タイトルからサスペンス色が強い作品かと思ったら、加害者とその家族、被害者とその家族、その人達に関わる人々、そしてその社会のドキュメンタリーのようなドラマで、「それでも生きていく」とはまた違い、演者の強烈な演技で人の心を打つというより、それぞれの立場に対して、ある一定の距離感を保ちながら、怒りや哀しみ、正義と不義、理解と受容、赦しと癒しなど、人の業を映し出している。
普段台湾ドラマはほぼ観ていないため、言語の雰囲気に慣れていなかったが、とてもよく練られた構成で、ずっしりと見応えがある良作のドラマだった。