丸木

青天を衝けの丸木のレビュー・感想・評価

青天を衝け(2021年製作のドラマ)
3.9
はじめは感想だったが、途中から年表になってしまった。明治から昭和をつなぐ、壮大だけど閉塞感を吹き飛ばすような爽快さのある大河だった。
最後は少年マンガみたいな熱い演出。

【第1話 栄一、目覚める】1850年
「こんにちは。徳川家康です。」で始まる時代背景の解説。つかみはGood!
家康の遺言が劇中でも登場する。
渋沢栄一の幼年期。後の徳川慶喜の幼名である七郎麻呂時代と並行して描かれる。
蚕(カイコ)が踊る演出が良い。
持ち前の旺盛な好奇心に加えて社会に対して自ら責任を持つことを学び、異質な他人とも遭遇し世界を広げていく。

【第2話 栄一、踊る】-1853年
激動の序曲。
栄一は、父親や村が置かれている状況を通して、理不尽を目の当たりにする。みんなのために理不尽をどうするのか。少年なりの答えを出す
そして時間は数年飛んで、アメリカのペリー率いる黒船が日本に迎っていた
栄一は江戸に初めて行けることになり、
七郎麻呂は、跡取りを失った徳川一橋家の世継ぎ候補として12代将軍徳川家慶に重宝され、名を徳川慶喜に改める。

【第3話 栄一、仕事はじめ】1853年7月
黒船来航。12代将軍家慶死去。
今回は幕府よりも、民衆の反応がメイン。
ペリーが港を訪れた時の反応と民衆たちの反応、村の仕事を手伝い始めた栄一と将軍への道を渋る慶喜など、対比がうまい回だった。
幕府側は、登場人物が大幅に増えたが、話に絡んでは来ないので、活躍の機会はまだまだこれから。

【第4話 栄一、怒る】1853〜1854年
黒船再来航。
ワシントンの大統領就任記念として、祝砲を撃つ黒船。町人にとっては良い迷惑。
一方、栄一は藍農家の立場の弱さを肌で実感する。租税が金納に切り替わるまでが1973年のことなので、場所によってかなり不平等な租税の取られ方がされていたのかもしれない。
若い時に不条理に直面していることが、後に大物になる人物を育てるのだろうか⁉︎

【第5話 栄一、揺れる】1855年
安政江戸地震。
大地も人心も揺れ動く。
脚本家の腕が光る1話。栄一の姉の縁談話が破談になったことから始まる一悶着。そして、徳川斉昭の忠臣である藤田東湖が地震で死去。人も国も一面だけではないから一筋縄ではいかないし、面白い。

【第6話 栄一、胸騒ぎ】1856〜1857年
タウンゼント・ハリスが来日。
水戸学にその起源がある尊皇攘夷思想が、栄一にも伝わり、栄一の外への思いをより一層燻らせていく。
一方、慶喜は公家の美賀君を妻に迎えて、隠者のような生活が揺らぐことに。
後に活躍する篤君も登場。
さて、今後はどうなるか。

【第7話 青天の栄一】1857年
阿部正弘が死去。
タイトル回収の回。青年時代からこんな志を持った人がいたのか…。このエネルギーはどこから来るのか。栄一の恋にも決着がつくのか。

【第8話 栄一の祝言】1858年
日米修好通商条約。徳川家定の死去。安政の大獄。
井伊直弼が茶歌しか取り柄のないやつということで、茶歌ポンと呼ばれていたとは知らなかった。あだ名によるいじめは昔からあったのか…。そして、どストレスートな告白に続いて、渋沢栄一の祝言はあまり美しかった。

【第9話 栄一と桜田門外の変】1860年
桜田門外の変。徳川斉昭死去。
これまでの回で一番盛り上がりがあった。ここからが後期徳川幕府の終わりの始まり。みんな大好きな幕末の動乱。狂言が鬼ヶ宿が演じられながらの桜田門外の変。斉昭も月夜の中で趣のある逝き方をした。

【第10話 栄一志士になる】1861, 62年
和宮降嫁。坂下門外の変。
話の流れがわかりやすくて、面白い。出来事の因果関係がよくわかる。幕府VS攘夷志士の物語にシフトしてきた。次回から栄一の文字がタイトルから取れて新章突入か。

【】

【第14話】


【第15話】
慶喜、輝きすぎる問題。


【第16話】
平岡死す。

【第17話 篤大夫、涙の帰郷】1864年
禁門の変。(下関戦争)
京都で長州と幕府が衝突。京都の街が焼ける様子が本格的。この時から明らかに攘夷の劣勢が顕在化し始める。平岡の遺言。栄一と喜作は久々に妻や子供と会う。

【第18話 一橋の懐】1864, 65年
天狗党の乱終結

【第19話 勘定組頭 渋沢篤大夫】1966年
薩長同盟。
長引く長州征伐に疲弊する幕府。一方で、イギリスが貿易の開始を迫る。ベルギーでは薩摩が貿易を開始し、権益を拡大しつつあった。この回は、橋本左内や平岡円四郎など亡くなった人を偲ぶ回でもあった。

【第20話 篤大夫、青天の霹靂】1866年
徳川家茂死去。徳川慶喜第15代将軍に決定。長州征伐終結。
徳川家康公によると、徳川家将軍の中で唯一、陣の中で死んだ将軍が家茂らしい。タイミングが悪かった。渋沢の人生がまた動き出しました。ほんとに休む暇がない。

【第21話 篤大夫、遠き道へ】1867年
徳川慶喜15代将軍へ。孝明天皇崩御。

【第22話 篤大夫、パリへ】1867年
渋沢篤大夫パリへ。平九郎が養子になる。

【第23話】1868年
大政奉還。

【第24話】1868年
篤大夫、帰国することに。

【第27話】1869年
箱館戦争終結。

【第28話】1869年
版籍奉還。
篤大夫、大蔵省に入る。

【第29話】1870年
栄一、民部大蔵省の改正掛に登用される

【第30話】1871年
廃藩置県

【第31話】1872年
富岡製糸場開業。郵便報知新聞創刊。

【第32話】1873年
第一国立銀行(現:みずほ銀行)設立

【第33話】1873〜1876年
1877年、西南戦争。
1878年、大久保利通暗殺。

【第34話】1878年
商工会議所設立。

【第35話】1879年
第18代アメリカ元大統領ユリシーズ・グラントが来日。

【第36話】1881〜82年
開拓使官有物払下げ事件
明治十四年の政変。

【第37話】
1883年
渋沢栄一、後妻の伊藤兼子と結婚
岩倉具視死去
1885年 
伊藤博文初代内閣総理大臣就任
岩崎弥太郎・五代友厚死去
渋沢が創立した共同運輸会社が、三菱の日本郵船と合併。現日本郵船の前身に。
1888年
第日本帝国憲法発布

【第38話】
1889年 東京開市三百年祭
1892年 栄一、暴漢に襲われる
1894〜95年 日清戦争
1894年 慶喜の妻、一条美賀子死去
1895年 次男篤二が結婚
1897年 慶喜、30年ぶりに東京に帰る

【第39話】
1901年 尾高惇忠死去
1902年 第26代セオドア・ルーズベルト大統領と会談
1904年〜05年 日露戦争
1905年 
ポーツマス条約
日比谷焼打事件

【第40話】
1909年 
渋沢栄一実業界から引退
第27代アメリカ大統領ウィリアム・タフトと会見
伊藤博文暗殺
1911年 次男篤二を廃嫡とする
1912年 
明治から大正に改元
渋沢喜作死去
1913年 徳川慶喜死去

【第41話】
1918年 第1次世界大戦終結
1919年 パリ講和会議
1921〜22年 ワシントン海軍軍縮条約
1921年 原敬首相暗殺
1922年 
大隈重信死去
栄一の孫渋沢敬三結婚
1923年 関東大震災
1924年 アメリカで排日移民法成立
1926年 大正から昭和に改元
1931年 
満州事変勃発 柳条湖事件発生
渋沢栄一死去
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