『三屋清左衛門残日録 三十年ぶりの再会』が配信されているサービスは見つかりませんでした。
隠居生活の慰みにと、川釣りを始めた清左衛門。釣友であり、かつて中根道場の同朋だった安富源太夫の言葉に動かされ、親友の町奉行・佐伯熊太や小沼惣兵衛ら道場仲間を集めて三十年ぶりの旧交を温める。若かりし頃の話に花が咲き、楽しい一夜を過ごした清左衛門だったが…。 またある時、清左衛門が江戸詰めの頃に訳あって世話を焼いたことがある松江が屋敷を訪ねてくる。国許での縁談が決まったという報告に喜ぶ清左衛門だが、嫁ぎ先の家の良からぬ噂話を知って心配し、事の真偽を確かめるべく動き出す。 さらに清左衛門は、道場主の中根弥三郎から、とある果たし合いの立会人を頼まれることに。 老いを感じつつも、旧友たちとのつきあいなど日々を忙しく過ごす清左衛門。 夜ごと『残日録』に綴るその心の内は…。 「日残リテ昏ルル二未ダ遠シ—」 藩を揺るがす大事件がやがて起きようとしている頃、清左衛門の周りを穏やかな時間が静かに流れていた。