しめじろー

33分探偵のしめじろーのレビュー・感想・評価

33分探偵(2008年製作のドラマ)
5.0
殺人事件が発生。しかし現場はシンプル、凶器も明らか、犯人も「俺がやりました」と自白している。こりゃあ事件解決だな。と満足げな大田原警部に、「ちょっと待ってください」と声をかける者がいる。「これで終わらせていいんですか?まだこのドラマあと正味33分あるんですよ?」これは、どう見ても単純明快な殺人事件をどうにか放送時間33分いっぱい持たせる名探偵・鞍馬六郎の挑戦の物語である。

福田雄一色全開のコメディで、とにかくくだらなくて面白い。六郎のこじつけ全開な推理が雑なイメージ映像とともに繰り広げられ、矛盾が指摘させると六郎が変顔して終わる。この繰り返し。しかし、こじつけ推理の中から新たな真実が出てきたりと、物語は意外な展開へ進みつつ、最後は結局最初の犯人がそのまま犯人で「最初から言ってたじゃないですか…」で事件解決するのがお決まりのパターンである。水戸黄門のごとき様式美。しかし時にはマジで別の真犯人がいたりして飽きさせない。
六郎の移動シーンが死ぬほどチープなCG合成だったり、情報屋の小島よしおが毎回アドリブで無茶振りをされたり、毎回出てくるピタゴラ装置だったりラストのセルフストップモーションだったり……全く意味の無いお約束ギャグが随所にありニヤリとさせられる。福田雄一だなあという感じ。もちろん佐藤二郎も出てくる。

しょうもないコメディが好きなら間違いなく楽しめると思います。私はめちゃめちゃハマって2シーズン分のDVD-BOXとシナリオブック買いました。