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有村架純の撮休のTaiRaのレビュー・感想・評価

有村架純の撮休(2020年製作のドラマ)
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有村架純に特に関心持った事なかったけどこれでファンになっちゃった。可愛いの当たり前だけど俳優としても良いなと思える。

「女優・有村架純の休日を創作する」というコンセプトのオムニバスドラマ。このコンセプトを一番ちゃんと使ってるのが横浜聡子が監督でとふじきみつ彦が脚本の6話で、それは多分この二人が『バイプレイヤーズ』にも参加してるから。ナンセンスだけど有村架純の可愛さも十分に引き出していて良い。是枝裕和の監督した1話、3話は是枝の良い部分と微妙な部分がそれぞれ出てる。1話脚本の比嘉さくらは是枝組の助監督で初脚本。本はそれほど、演出はいつもの是枝でキレイキレイ。電話に出る子供が怖い。3話はもしかしたら是枝の最高傑作かも。脚本は『エンディングノート』の砂田麻美。彼女も是枝組出身。人間ドックをドキュメントとして撮る部分は是枝のバックトゥルーツっぽい。腹部エコーをエロティックに撮るギリギリアウトなキモいバランスが是枝の良さ。スケベ丸出しの時は傑作を撮る人。「女優と恋愛」というテーマに関しても良い本。2話、6話の今泉力哉はいつもの今泉作品に有村架純を入れ込んだ感じ。伊藤沙莉との部分が全話通して一番有村架純が可愛いかもしれない。作品としてのまとまりは6話が一番かもしれないけど、このドラマでなくても成立しそう。7話の津野愛も是枝組から。これも子供が怖い。女優と心霊って『オープニング・ナイト』か?出来は微妙。4話、8話の山岸聖太は良くも悪くも映画の人じゃない感じ。他の回が基本映画演出に則ってるから浮く。ドラマなので別に映画っぽくする必要はないけど。4話の脚本はCMやってる篠原誠で、まさにそんな感じ。有村架純と柳楽優弥のWOWOWのCMもこの人らしく納得。特に面白くはない不条理感。8話はロロの三浦直之が脚本で演劇的。前野健太が可愛い。台詞は若干クドいがバッティングセンターの多幸感は描けていてまぁまぁ良い。山岸演出してるオープニング部分、黒田大輔の過剰さと野間口徹の抑え方が段々良く見えてくる。別の監督も交えつつ新シーズン作って欲しいな。無限に作れるし。写ルンですエンディングがエモエモ。
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