時代は平清盛が政治を掌握した平家の全盛期。
物語は源頼朝を中心に北条ら坂東武者らが集結し平家打倒を企むところから始まる。
歴史考証もしっかりとしていて歴史好きでも楽しめる。
三谷幸喜らしいクスっと笑える箇所もたくさんあり、真面目に描いているところとのメリハリが効いた脚本と演出で毎回話の中心となる人物に感情移入させられる。
上総介広常が頼朝の策に堕ちて見せしめとなるのを皮切りに平家滅亡へと追い詰められていく源平合戦や義経の死など次から次へと当時の武将の苦悩が切なく描かれドラマチックな仕上がりとなっている。
この番組を見ると歴史上の人物のキャラがこびりついてしまうほど今までとは違ったキャラ設定ではあるが、一人一人がよく描かれておりこの脚本を熟るキャストたちの演技も素晴らしい。
久々に大河ドラマを見るのが楽しみとなった。
三谷幸喜のお気に入りの出演者で毎度固められているが、ナレーションだけは未だに聞き取りにくくドスが効いていて喉がこそばゆくなる。ゴメン🙏
結局、放送半年で頼朝が亡くなった後の鎌倉の勢力争い13人の名前がやっとあがる。
だがそれも束の間、すぐさま北条の世へと移り変わる。
後半シリアスな話が多いがまだ時折笑える演出もあって期待を裏切らない。
今まで考えていた北条政子のイメージや演説とは違ったが、このドラマではすんなり納得できる。
大江広元がパッチリ目が開いてるのはちょっと不自然だった気がする。
最後の最後で義時が手をくだした本当の意味での鎌倉殿の13人が出てきたのはスッキリ。
ラストに相応しいホッとさせられる場面と涙の場面を上手く使い分け、義時の一生が終わった瞬間の真っ暗な演出は鳥肌ものだった。
これぞ大河ドラマ!