どんとこい侍

カルテットのどんとこい侍のレビュー・感想・評価

カルテット(2017年製作のドラマ)
4.2
全員明るくて良い人…に見える…そんなわけない、けど斜め上を行く展開。視線でのお芝居も多い。一人一人の表情も良い。静かに進む物語から目が離せない。

「カルテット」ってタイトルがもうお見事。音楽なら1人でも奏でられるけど、カルテットは1人でも欠けたら成立しない。音楽の前に「人」がいる、4人。
好きという気持ちが巡ってるだけじゃなく、それぞれの人生も繋がっている気がする。色々手放したり諦めてきたけど、失いたくないものが次第に静かに浮き彫りになっていく過程が秀逸。
見ている人は、この4人にどこかしら「好きなものがあったのに特別な才能を持ってない普通の人間だったことに気付いた悲しみ」や「大切な人と心が通うまで待つ時の心細さ」なんかを重ねてしまうのではないだろうか…そう、パセリみたいな存在の自分を。

個人的には、こういう吉岡里帆さん見てみたかったー!女優なんだよ彼女は!屈折を抱えた役やらせたらやっぱりピカイチだ!が詰まってた。サンドの富澤さんも可愛くて癒し。

皆さん書かれてますが、やはり「泣きながらご飯食べたことがある人は生きていけます」は名言すぎる。
まきさん雪国育ちだから1人だけ転ばなかったんですね…笑