ゆう

東京ラブストーリーのゆうのレビュー・感想・評価

東京ラブストーリー(2020年製作のドラマ)
-
群像劇だけど、色んな人の目を通して見た赤名リカの話。彼女の魅力や残酷さや弱さを色んなエピソードから紐解いていく。赤名リカという人間がわかったようなわかんないような。彼女が完治やさとみや和賀さんや三上たちとすれ違い、強烈な印象を残しながら通過する。
視線や表情や声だけで相手を引きつけるリカを石橋静河がやったのはめちゃくちゃいい。実在しそうなリアルさがある。
感情の起伏が激しく、「世界で一番」とか「一生忘れない」とか人を惹きつけるような劇場型の物言いで、操作性が高いリカはボーダーっぽさがある。しかもそれに自覚的ではないので、コントロールも出来ない。そんなリカにカンチが疲れるのも当然だし、でもそれはリカが1人で治せることでもない。彼女の良さは、誰かの物にならなくても生きていける能力と経済力を持っているところ。誰とも親密にならない距離感でいることで、人と安定した関係性を築けるタイプの人間なのではなかろうか。
ゆう

ゆう