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陳情令のぅのネタバレレビュー・内容・結末

陳情令(2019年製作のドラマ)
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このレビューはネタバレを含みます

⚠︎クソ長感想文/オタク的感想は削った視聴完了直後のメモ📝⚠︎

美形ハンターを自負しているのでやはり避けては通れないな…と思い観念して観たけど、ふつうに面白かった〜〜
観るの躊躇してた時は全50話という長さを言い訳にしてたけど、観始めたら最終話まで観たいけど終わって欲しくない…て思って寧ろ短く感じた。

脚本が上手すぎ、原作にない陰鉄ってアイテムを大胆にも組み込んだことでストーリーわかりやすくなってるのほんとすごい。
でも忘羨以外のところは割と適当なの製作陣ほんと脚本面も興味あるとことないとこバレバレでおもろい

メインキャラほぼ全員美形なことはやはり高評価のかなり大きな理由だと思う、8割ぐらい。温情役の孟子义の顔が好きすぎた、中華の美女ってみんな「可愛い」ど真ん中すぎて全員実はCGとかの方が納得いく。
顔と美術と衣装が本当良い…髪の結び目に着けてるアクセサリーかわいい、特に蓝氏のやつ、Chrometypeぽくて好き。聶氏は髪を編み込んでたり、詭道に堕ちてからの魏嬰は目元の化粧が血が滲んだようになってて、瞳が潤んで見えたり、各世家や人物の作り込みが美術や衣装にまで及んでるの良い〜
戦闘シーンは中華お馴染みワイヤーアクション全開だし、CGの出来もちょっとヤバくね?ってとこあるし、不夜天関連の美術と特殊メイクは突然ニチアサっぽくなってて製作陣の雅やかじゃない、荒々しい造形への気の進まなさが透けて見えるクオリティだけど…あとゴム底の沓!

白と黒、陰と陽、みたいな二人組に弱すぎる
正反対ではあるけど、人生の前提というか、生き方の核にある信念は同じ、というか…陰と陽、中国語だと阴阳って書くのね…月と太陽なんだね

序盤で、某アイドルの某推しケミっぽさを感じてしまい、まあその関係性が全く違うのはわかっているけど感じる…というオタク特有の支離滅裂さを発現させてしまってもう駄目だった。
白衣と黒衣、、距離感が変わったり、繋がりを離してしまったとしても、繋がっているふたり、「僕は君の未来、君は僕の過去、僕が君を守るから、永遠に離れない」いや忘羨じゃん

雅と風流を愛する聶懷桑に、凛とした麗人、と言われたり、魏嬰に色男と言われたり、あの世界観でも蓝湛は美形なんだ…って感動した

江氏が滅ぼされるところ胸糞悪〜…虞夫人良いキャラクターだったな、彼女に限らず、時代劇(かつ活劇、だからジェンダー観は固定されてるのかと思いきや、)藍翼たちのような、ジェンダーに縛られない、きちんと能力を評価されていたり、地位のあったりする「強い」女性キャラクターが出てくるのが個人的に好感を持てたなあ、綿綿とか温情とかもね。でもお茶汲みみたいな雑用は女性の子弟がやってる描写が藍氏であったのは悲しくなった。

江氏に文句つけに来る時の王霊嬌の言いがかりの全てに、めちゃくちゃ中国という国のお国柄自体の風刺を感じて面白かったけど、それがもし風刺じゃなかったらそれはそれで面白いな。
思追と金凌の魏嬰に対する見解の違いは、現代の各国の歴史教育の差異に起因する摩擦を想起させるし、魏嬰を糾弾する世家の声なんかも、現代における、顔のない世論、謂れのない無責任な風潮と通ずるものがあるように思われる。別に意図された描写ではないのかもしれないけど。

他の人も言ってるけど、魏嬰の、正義たろうとし、他人のために行動しすぎる、自己を全く顧みないところは、どこか人としての生を全うしていないように、しようとする気すらないように思われるね、表面的な態度は至って天真爛漫で快活だけど、その本質的なところは人の域を超えている
そんな魏嬰のことをずっとずっと最後まで案じていたのが蓝湛なんだな(まどマギ?)

闇堕ちした末(してないけど…!彼の信念は揺らいでない…ただ手段が世間から見たら闇なだけ…精神性は全く闇堕ちしてない…!)、血吐いて綺麗に涙を流しながら笑ってる美形(その後投身自殺)とかよくばりセットすぎて感謝しかない

ふつうのエンタメ作品のセオリーで行くと、魏嬰と温情はラブロマンス展開になってたと思うんだけど(実際検閲対策か何かわかんないけど話の大筋すら改変されてるそういう台本と撮影があったらしい)、そうならなくてよかったなあ〜、もしそうなってたらキャラクターの人物像までブレるし
(でもこの脚本の改変云々で孟子義は大陸芸能界特有のアレでめちゃくちゃ石投げられて一時期は自死も考えるぐらいだったらしい、彼女は微博の代表作から陳情令を消した)
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