ヤナギヤ

サイコだけど大丈夫のヤナギヤのネタバレレビュー・内容・結末

サイコだけど大丈夫(2020年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしいドラマだった。

テーマは作中で繰り返されていた「내꺼야(私のものだ)」だと思う。家族という呪いに縛られていた主人公3人が、その呪いを解き合って、自分を自分のものとして獲得する話だ。

「写真を撮ったら家族」というコムニョンの言葉が印象的だった。血の繋がりに頼らない家族形成を丁寧に描き切るって本当に素晴らしいし、特に儒教思想の国でこれを描くのは難しかったと思う。こういうのが新時代の物語なんだよなあ。新しい価値観を作品モチーフである童話(=古典)を使って展開していくセンスもかっこいい。

ラスト、サンテが「ありがとう」と自分の道を歩いて行く姿に涙が止まらなかった。でも決別ではないんだよね。「家族」になった者たちは、例え傍にいなくてもそれぞれがしっかりと歩いていける。「家族」が離れるのは「旅行」だから。戻ろうと決めて遠くに行く。

あらためて素晴らしいドラマだったなあ。
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