自分の中では未だにこの作品を超える完成度と臨場感のあるドラマに出会っていない、最近20年ぶりに見返してもそれが誤解でないことを確信した。
スリリングな殺し、主人公たちがハマっているギャンブル、個性的な登場人物、1話から張られた様々な伏線…。それらの要素が最終回に至るまでの4話に集約され、独自の輝きを放つ。単なる博打狂いだった半兵衛(緒形拳)が、自分の業を受け入れて殺し屋として成長していく展開は悪党を金をもらって殺す必殺シリーズの一つの到達点だと思う。
最終回、無様に生きることを選んだ緒形拳の逞しい姿は自分の生き方の一つの目標となっている。