やほほいパーチー

30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしいのやほほいパーチーのレビュー・感想・評価

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なんらかの条件で心を読める能力が発動したり、もともと心が読めたりする登場人物が出てくるっていうのは、この作品が影響しているかは分からないけど、もはやBLでは定番の設定にまでなっていますよね。この作品ではすごく上手く機能していたと思う。

設定やキャラクターの性格などは全く違うけど、タイドラマ『2gether』と非常に温度感が似た作品だと思った。私は『30歳まで以下略』をリアルタイムでは見逃してて、友人の薦めで配信で観ましたが、『2gether』がアジア圏で流行った同年にこの作品がアジア圏で流行したのは納得だし、互いの流行に影響しあってるのではないかとも思える。どちらも人が人を好きになることを応援したくなるような温度感のドラマ。

安達は自らを卑下し黒沢のことを手放しで褒めるけど、そんな凄いやつと同じ会社で同僚の彼も一般的に凄いやつじゃないですか?生活・収入面も安定しているように見えるし、彼の部屋を見る限り好きなものや趣味があって心のゆとりも感じられる。文房具好きが文房具の会社に入るってのは希望に沿った進路を選んだように見えるし。しかも、彼は世間一般に充満している恋愛・結婚・生殖はライフイベントとして不可欠であるという考え方に従属せず、自分はモテないとは思っているが非モテ思考からは逸脱しており他人を恨まないし憎まない。
本当の意味で自分を持っていてて彼こそ凄い人ですよね。そんな実は凄いのに自己評価が低い彼のことを心から愛する人が現れたら……うれしい!!というシンプルでポジティブな感情で観ました。