ウタカ

カムカムエヴリバディのウタカのレビュー・感想・評価

カムカムエヴリバディ(2021年製作のドラマ)
3.8
安子と稔の物語を主軸に置いた物語序盤の岡山編が珠玉の出来だった。

稔役の松村北斗は稀にある色々な要素がピッタリ噛み合った最高のキャスティング。彼より上手い役者は大勢いるだろうが、他の誰が演じてもこれより魅力的な稔さんにはならなかっただろうと思わせるほど。
安子と稔の書簡のやり取りだけで1話が終わる第6話や、開始13分頃までアバンタイトルで繋がる第8話はちょっと他の朝ドラでは味わえないクオリティでした。

ただ、それ以降は演出担当の方によってやや物語の味付けが異なりすぎて違和感があったり、やや無理のある設定があったりという面も。
るい編は一気に持ち直して何度も暖かさに胸を打たれましたが、ひなた編になるといわゆる普通の朝ドラだな…と思いながら観てました。
あと森山良子さんのアニーはどうしても安子が歳を重ねた姿には見えなかった…。これはかなり残念な点。

それでも総合的には今でも大切なドラマです。上白石萌音、松村北斗という若い二人に心から賛辞を贈りたい。
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