動物病院に勤めている伯郎のところに、ある日、見知らぬ美女が訪ねてくる。楓という名で弟のフィアンセだと言う。ところが、弟は失踪しており居場所が分からない。弟の代わりに相続争いが起こっている矢神家に乗り込み、夫の行方を探すというのだ。矢神家の当主の愛人だった母親共々、金目当てと散々罵られてきた伯郎は、手島姓を名乗り、矢神家とは手を切っていたが、楓の頼みに、渋々久方ぶりに矢神家の門をくぐるのだった…というお話。
妻夫木聡、吉高由里子をはじめ、ほとんどが百戦錬磨の演技者ばかりの豪華キャストである。妻夫木聡はいつもの善良な主人公を余裕たっぷりに演じている。対する吉高由里子は、ミステリアスな美女とは言いがたく、ややミスキャストっぽい。ディーン・フジオカは悪役を嫌味っぽく演じてハマっている。叔父には小日向文世が扮しており、ただのいい人のはずはない。TBSとしてはキャスティングに金をかけ、東野圭吾の原作を得て、鉄板の視聴率を狙っているようである。
