すずかすてら

新聞記者のすずかすてらのネタバレレビュー・内容・結末

新聞記者(2021年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

新鮮な気持ちで視聴したいと思い、映画版は今はあえて未視聴です。
先日のNetflix Festival Japanやインタビュー記事を拝見し、物語だけでなく役者さんの演技にもそれぞれ注目だなと期待が高まっているところです。
情報解禁されてから公開を心待ちにしていた作品が来月ついに公開…!
ワクワクドキドキです!!

〜追記〜

ワールドプレミアにて、1~3話まで視聴後の感想になります。

この作品は、それぞれの視点から描かれており、誰か一人が主役で誰か一人に焦点を絞っている形ではありません。そのため、登場人物ごとの苦悩や信念、正義と組織との間に揺れ動く葛藤がキャストの方々の高度な演技によって、自然と伝わってきます。
登場人物が感情をすべて表に表すわけではなく、必死に堪えていることにより、その表情からこちらに思いが伝わってくるようで、自然と悔しい辛い気持ちになったり、涙したりと心情が動かされました。

〜以下ネタバレを含みます。〜

記事にならないなら追ってもしょうがないと言われる松田杏奈ですが、真相を闇に葬るわけにはいかないという信念のもと、どんなに煙たがれようが感情を抑えつつも懸命に真相を解明しようと奮闘する姿に胸をうたれました。
松田杏奈とその兄がレストランで楽しそうに食事をし、笑顔溢れる回想シーンから一転、病室での兄の姿に咽び泣くシーンでは、対照的な感情の変化と米倉涼子さんの演技に思わず涙しました。
(私は米倉涼子さんのファンなので、米倉さんの出演作を数々拝見し、泣く演技も何度も拝見しましたが、今回の泣く演技は今まで見たことのないまた新しい姿でした。涙せずには見られないシーンでした。)
全体を通して感情を堪えた演技はとても新鮮で魅力的でした。

鈴木和也役の吉岡秀隆さんの演技の迫力にもまた心を動かされました。
鈴木は自分のやっていることがいけないことだとわかっていても、止めようとしても逆らえない。あくまでも前半3話分を視聴した感想ではありますが、個人的にはこの中で鈴木が一番葛藤し苦しんだ人物なのではないかと感じます。それ故の選択が描かれているように。
彼が先輩に託したデータは今後どのように活かされていくのか、はたまた活かされずに終わってしまうのか…。鈴木が一番慕っていた先輩ですが、データを託された彼は今後どのように動いていくのか…。
後半に向けて気になっている部分です。

政治に関しては私も全く詳しくありません。この作品に登場する大学生の木下亮もまた政治には詳しくなく、新聞の読み方すら分からない新聞配達員ですが、この作品で取り上げられている事件に興味を持ち始めたところ、次第に巻き込まれていきます。事件とは関係のない大学生から被害者遺族に変わった彼が今後どのように事件と関わり進んでいくのかも見どころです。
新聞配達の同僚や大学の友達はまさか亮が事件に関係しており、その遺族だとは知らずに発言をしているシーンではモヤモヤしてしまいましたが、その点も今後知られていくのかも気になります。

政治に関して詳しくなく、特別な興味を持ったこともない私ですが、この作品に出会って、何事も他人事ではいけないと考えさせられました。
後半はまだこれからなので、まだ深く考えることはできませんが、前半だけでもら考えさせられることが多くあったので、配信日を楽しみにしています。
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