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テッド・ラッソ 破天荒コーチがゆく シーズン3のSGRのレビュー・感想・評価

5.0
本当に素敵なシリーズをありがとう。人生で1番好きなドラマになりました。

上手く言葉にできないので箇条書きでツラツラ書きます。

・1シーズン=1年(サッカーのシーズン)で最初から完結までのビジョンが明確だった。人気のコメディだからといってダラダラ続けないのが良い。見事な三部作。

・一部で賛否あるシーズンだったのは理解できる。けどシーズン毎に語り口が変化するのも作り手が意図していた。あと今回は明確に優勝争いというゴールがあったので、最下位からそのフィールドに持っていくために長い時間が必要だった。(ザヴァの投入→それによるジェイミーの覚醒など)

・前シーズンでも書いたけどトキシックではないホモソーシャルな共同体のあり方を描いた画期的な作品だった。

・だからこそコリンのセクシャリティーを描いてくれたのが本当に嬉しかったし泣かされた。少しあっさり綺麗に収まりすぎかなとは思ったけど。

・ネイトは本当に良かった。徐々に有害な男性性に侵されていくシーズン2と、そこから解放されていくシーズン3。このドラマの裏の主人公は彼。最終話、チームメイトを挟んでテッドとネイトが対になり顔を見合わせるシーンはシネマティックだった!(ネイトが闇堕ちするきっかけになった鏡の自分に唾を吐くという行為を教えたのはレベッカ。彼女が有害な男性性から解放される話でもある)

・もう別に背景なんて気にならなくなっていた最後の最後のタイミングで、ビアードの背景が明かされる(それもネイトのため)というのもよくできてたなー。

・個人的に少しモヤっとしたのは単純に嫌なやつで終わったしまったシャンディ(必要だった?)とアクフーと、初心を戻すかと思いきや違ったルパート。まあでもそういう人も居る中でいかに善性を保つかという話だったのかな。

・唯一残念だったのは、シャンディ含めてキーリーの話が全体的に持て余していたこと。もう少し短くても良かった気がする。

・でも完璧なエンディングを見れたので、そんなことはどうでもいい。シリーズ通して殿堂入りドラマです。
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