きまぐれ熊

クイーンズ・ギャンビットのきまぐれ熊のレビュー・感想・評価

クイーンズ・ギャンビット(2020年製作のドラマ)
3.8
わかりやすくてアツかった

恋愛ドラマか?と思って見たけど違った。
チェス版ちはやふる的なスポ根もの。

恋愛要素もあるんだけど引っ張られすぎず、性の描き方が人生における自然な比重の立ち位置でよかった
どちらかといえば薬物や酒への依存に対する自分との戦いがメインなので男女問わず感情移入しやすい内容になってる

特筆すべきところとしては音楽かな〜
オリジナルのピアノ曲も当時の往年のナンバー群もどっちも自然かつ丁寧な配置

特にオリジナル楽曲は繊細な語り方で好印象
そういった劇伴や、ベスの衣装なんかで心情をかなりフォローしてくれているので、セリフが完璧に理解できなくてもある程度ドラマは分かった

往年の楽曲群が流れるシーンはベス、そっちはあかーん!ってシーンでノリノリに流れるので(だいたい酒に溺れたり薬をキメてる)、内容的にはダークなんだけど爽快感あって見やすく配慮されてるなぁと。
特に6話で前後不覚の酒浸りになるシーンはお気に入り。

1話で、チェスの才覚が露見するきっかけとして天井にチェス版が見えるって描写があるんだよね
それで孤児院でチェスを教えてくれた師匠がこいつやべえぞ...!って確信する訳だけど、
いやこれ絶対薬物ブーストだよ、と思いながら見てたのでチェスの才能と依存グセって根本が同じところにあるんじゃないかと思うな
明らかに1人だけ禁断症状酷いし、多分孤児院で薬物使われてなくても酒には溺れてたやろw
環境もあるだろうけど、そもそもの性質として過集中型のタチを持って生まれてきちゃったんじゃないかな〜
ママも思い込んだら止まらなさそうな感じだったので血なんかな、なんて
それだけに、最終戦の演出は結構グッとくるものがあったな
実の親には恵まれてなくてもいい縁には恵まれてたことが分かる最終話、いいよね。アツいドラマだった
きまぐれ熊

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