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マークスの山のkratterのレビュー・感想・評価

マークスの山(2010年製作のドラマ)
4.0
東西ミステリーベスト100の53位の本作を視聴。高村薫さんの合田刑事シリーズの第一作だそうです。原作は過去にチャレンジして挫折した本作です。

・知られたくない過去を持つ今や社会的に成功した大学登山部OB。
・父を亡くし、母親と無理心中をした後に生き残った精神障害を抱えた男。
・仕事にのめり込む余り価値観の違いから離婚した刑事。
・政界や財界や医師会、法曹界の上層部に幾重にもネットワーク、権力を持つ大学関係者。
・これらの関係を追う週刊誌記者。

上記の絡み合う関係性を事件の真相解明を追う形で丹念に描きこみます。

流石社会派の高村薫さんと言うか、単なるミステリー的仕掛けに権力構造が絡む事で、作品が重厚なものになっています。

トラウマとか組織の権力構造でもがく現場とか、スキャンダルって日本人本当に好きですからね(加えて登山好きも視聴者に巻き込めるかな?)。

原作が文庫本2冊(800ページ位)です。

話数としては5話完結と比較的コンパクトな造り。映画よりも長く、連ドラよりも短い自分としては心地よい長さに纏まっていました。

レディ・ジョーカーが7話なので、これも観てみようと思います。
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