人は誰かをまもるため、自分をまもるためにウソをつく。
しんどくても「大丈夫」と言う。
泣いてても笑っているフリをする。
決して1番じゃなくても「大事だよ」と言う。
愛おしくて仕方なくても「何とも思ってない」と言う。
想い続けていても忘れたフリをする。
些細な小さなウソから、生涯貫き通す大きなウソ。私たちは、そうやって罪なきやさしい偽りを重ねて生きているのだと、思わされた。
世界の美しいものを見せてあげたい。
一番美味しいところを食べさせてあげたい。
そんなふうに思う相手がこの世に存在するだけで、たとえ隣に自分がいなくても良いだなんて、そう思うにはまだまだ私は未熟だ。