特濃ミルク

バスケット・ケースの特濃ミルクのネタバレレビュー・内容・結末

バスケット・ケース(1982年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

 シャム双生児として産まれてきたドウェイン(5体満足で健康体)とベリアル(ドウェインの腰に付着したなんかオマケみたいな身体)は、かつて二人の体を無理やりに切り離した医師たちに復讐をするべく、バスケットケースにベリアルを詰めて、旅をするのだった。
 一体どっちが兄でどっちが弟なのか分からないが、何となくベリアルが兄貴だと思った方が面白かったりする。双子だからどうでもいいっちゃどうでもいいけど。
 まあなんと言っても、おまけの方のベリアルのキャラが良い。というかこの映画はそれに尽きる。あのゴロゴロした身体と、その見た目にそぐわぬ怪力、けたたましい唸り声や片割れの兄弟にペットのような扱いを受けるその様は不気味ながらも、そこはかとない哀愁が漂っている。まさに悲しきモンスターと言った感じだ。
 ベリアルが一番恨んでいたのは、医者でも看護師でもなく、かつて同じ身体を共有していた仲にもかかわらず、対照的とも言えるほどに人生をエンジョイしているドウェインだったんだろうな。そんな事を考えながらラストシーンを見ると涙が止まらなくなる人もいるかもしれない。かもしれない。
 
特濃ミルク

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