性同一性障害という設定だとどうしても、それに悩む主人公という形になりやすいのですが、この映画はその点をほぼ完全に排除しています。それだけ逆に、性同一性障害者に対する世間の目がリアルに描かれ、世の中の恐ろしさも感じました。
レイプされた人は心に大きい傷を負うでしょう。それが「自分は男だ」と思っているのにレイプされたとなったら、心の傷は計り知れません。
ティナー、彼は最後の最後に幸せだったのか。
わからないけれど、僕は幸せだったと思いたい。
たとえラナに感情の揺れがあったとしても、それはもうどうしようもないことで、でも幸せだったと思いたい。
なんかやりきれない映画です。
(ヒラリー・スワンクの演技は素晴らしかったです)