みや

母性のみやのレビュー・感想・評価

母性(2022年製作の映画)
3.0
この世の中には永遠に娘でいたい女性は確かに存在する。いつまでも母親から乖離出来ずに、母親に依存し続ける。例え自分が母親になったとしてもー

この世の中には母親に愛されたくないと願う娘は存在しない。どうすれば母親から愛して貰えるのか思索し、母親に寄り縋る。例え自分が壊れそうになったとしてもー

愛能う限り、娘を大切に育てるー
それは母親として至極当然の事の様に思えるけれど、果たして世の中の全ての母親が全身全霊をかけて娘を育てているのかと考えると、疑問を感じずにはいられない。母親も人間なのだから、手抜きがしたい時もあれば自分の時間を優先したい時もあるだろうと思えるからだ。そしてそうしなければ健全な娘は育たない様に感じる。ルミ子がそうだった様にー

大地真央演じる母親は、絵に描いたような完璧な母親だが、見ていて絵空事の様に思えた。高畑淳子演じる母親は、まるで真逆の自己中心的な母親だが、見ていてリアルに感じられた。

母性とは何かー母親が子供を愛しいと思う気持ち、或いは子どもを産み育てる資質なのだけれども、母性とは子供が母親を愛しいと思う気持ち、或いは母親を母親たらしめる資質なのかもしれないと感じる。
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