このレビューはネタバレを含みます
2023年17本目。
母への異常なまでの愛、というか呪いにも似たもの。
結婚するのも、子どもを産むのも、すべては「母が喜んでくれるから」に尽きるってちょっと歪んでいる。
娘にとってはたまらないだろうな、自分の母親が祖母の顔色ばかり伺って、何でも祖母優先で考えて行動してってされたら。
娘が自分の名前をそういえば…って思い出すあたりも、普段どれだけ母親に名前で呼ばれてないのかなって思ったら胸が詰まりそうになりました。
女には母と娘の2種類があるって言ってたけど、子を産まない/産まなかった女性は永遠に誰かの娘のままなのだろうか。
子を産んでも母になりきれず娘のままっていう例もこの映画では描いているわけで。
母性は基本的に備わっているわけではなく、我が身に与えられてきたものから派生してくるんだなと思いました。
その派生したものを自分の母親に恩返しのように返そうとするか、自分の子にも同じように与えようとするかの違いなのかな…。