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ヒプノシス/催眠のクリームのレビュー・感想・評価

ヒプノシス/催眠(2020年製作の映画)
3.8
難しい。ミステリーなのだが、独特の雰囲気に飲み込まれ、観ている側の思考を混乱させる。観る側が解釈する作品。ミーシャは、夢遊病でペトローヴィチから催眠療法を受け、だんだんと催眠術に依存していき、現実と幻想を区別できなくなってしまう。一緒に催眠療法を受けるポリーナの姿を見掛けなくなったミーシャは、その事件を調べ始める。催眠術は、関係があるのか?真実を突き止めるミーシャだが…。こんな感じの内容です。




ネタバレ↓




両親は、学校に興味はないけど、夢遊病の事を心配する等、派手で馬鹿っぽい親だけど愛情はある。見た目に騙されてミーシャは愛情が薄い子供だと勘違いしてしまいます。夢遊病もそのせいじゃないかと思ってしまった。
臨床心理学科の研究所のペトローヴィチは、限りなく怪しいが、学生に対して講義もきちんと行っているので、ただの怪しい催眠術師ではなく、研究者であり先生だと思う。
この映画の問題は、全てミーシャだと思います。ミーシャは、催眠術を疑ってかかっていたが、そのうちのめり込んでしまった。ミーシャは何でも入れ込みやすい性格なのだ。
気になっていたポリーナの姿を見掛けなくなったミーシャが、ペトローヴィチにポリーナの事を尋ねると、ポリーナはペトローヴィチがミーシャの頭に植え付けた存在だと言う。が、本当だとしたら何故、彼女を消したのか?疑問に思い暫く調べたり考えるが、解らず諦めかけた頃、ポケットから気付薬が出て来た。ポリーナが地下鉄で使ってたものだった。ポリーナは、実在する。ペトローヴィチに詰め寄るとポリーナは、自殺したと教えられる。また謎が産まれてしまい、記憶を辿るとポリーナが自殺した日に夢遊病で、抜け出している事に気がつき、自分がペトローヴィチの催眠術によって、操られポリーナを殺したのだと思い込んでしまう。
ペトローヴィチの大人としての配慮とミーシャの妄想、思い込みが事を大きくしてしまったと言う話。雰囲気が怪しかったり、親の愛情が足りない様に見えたりで、混乱するが、全てはミーシャの妄想がサスペンスになっているだけ。難しくて2回観ました。この先、掘り下げるべきなのかは、解らないけど、日常を取り戻していた様なので、私はここでおしまい。考えながら観るのは楽しかったです。疲れましたが…。

にしても20階のベランダに柵が無くて、そこに腰掛けるなんて、怖過ぎる。
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