このような悲劇は形は違っても何度も何度も起きていると想像する。最後の字幕では:Since 2012, over 100 children have been conceived with smuggled sperm. The smuggling methods remain unknown. All such births have been legitimately confirmed.
ウエストバンク(撮影場所はヨルダンらしい。)という閉鎖された小島に住むパレスチナ人の慣習・掟は長く引き継がれている(いく)ようだ。父親のナワルも戸籍上の父親である叔父サイードも No matter what..You will never be one of us......Eventually, people think you are a spy! Never come back. これはナワルが娘、アミラに電話で告げた最後の言葉。「何をしても、どんな努力をしても、パレスチナ部落はアミルを部落の一人として受けれないよ。そのうち、みんなはアミルのことをイスラエルのスパイだと思うよ。エジプトに行って2度と帰ってくるな」 わあ!アミルは父親と2度と会えなくなる。何?これが高校生の人生。何度もここに残りたいと頼みこむアミル。それが、聞きいられる方法はただ一つ。最後のシーンに答えが、私の理解では、アミルは死後、『マリアの子供』(マリアはコーランの中で偉大な女性と賛美されてる)として扱われた。
家族や近所の仲間は誰が生物学上の父親か詮索・捜査に入る。アミラの父親は誰か? その時のアミルの母親の実兄の言葉「If she wants to live, she must speak」母親ウォルダは死ぬ覚悟ができているように見えた。通姦、不倫はパレスチナの社会では犯罪行為のようだ。イスラムの社会ではといった方がいいかも。この場では、パレスチナに住んでいれば、「慣習」が通姦、不倫を犯罪とみなしているようだ。
父:No, You are my daughter!!! My daughter !! ( この言葉は二重にとれる。敵イスラエル人への恨みの反動?もう一つは言葉通りに娘として認めた。)ー父親ナワル役アリ・スレイマンはアラブ・パレスチナ映画でかなり多く主役を演じている。彼の表情の動きは私にとって二面性を感じて、私がどう理解するかで、見解が変わってくる。本当に上手い役者だ。ここで『私の娘だ』といったとき、父と娘の手がガラス越しに触れ合っているので愛情表現を咄嗟にここで示していると思う。それに、父親、「freedom fighters」の大粒の涙を見れば、娘を認めたことが証明できると思う。 アミラはたった一人でインティファーダになる。