シカゴ国際映画祭にて。

ユスフ三部作や｢グレイン｣のセミフ・カプランオール監督作。
アカデミー賞国際長編映画トルコ代表。

人間って利己的だし不完全だよねという話に見え、それに気づいて贖罪する男の話でもあると思う。

父から譲り受けた広大な農場に送電線の巨大な鉄塔が建つ。農業で生計を立てているハサンはなんとか農地を守ろうとする。

…という出だしから話が広がっていく。農地を守ることはもちろん、そのために良かれと思ってしたことで聖地巡礼の前に悩むこととなる。

聖地巡礼って他人を脅かしたり権利を奪ったりしたら行ってはいけないものらしい。

家族と農地で働く者たちのためハサンは奔走したのだけど。

ハサンの妻がとても冷静で鋭い人間観察眼を持っていた。
ハサンは彼女にも助けられたんじゃないかな。

超現実的人間ドラマながら終盤にほんの少しファンタジー。あれは神による罰とお告げなのかそれとも妄想か。
もしかしたら知恵の木と命の木なんじゃないか。

兄弟の長きに渡る確執も絡めて静かながらガッツリ見入ってしまう映画だった。

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• #日本未上陸映画ベスト◯◯_みむさん

2021年カンヌ国際映画祭 ある視点部門 出品

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=2rP74biHfy4