菩薩

親不孝通りの菩薩のレビュー・感想・評価

親不孝通り(1958年製作の映画)
4.2
当人の意思は不在で勝手に繰り広げられる復讐劇、大抵の場合男の「良かれと思って」は誰の為にもならんのだよ…。クソガキとクソ野郎が削りあってるだけならいいが、それに巻き込まれるの女性二人はたまったもんじゃない、って思ったら野添ひとみもなかなかクレイジーで面白かった。富士の裾野のすすき野原で男による「征服」が完了すると同時に上空を米軍の(?)戦闘機が横切る、何やら意味深かつ忘れ難い一幕。と言うかキャンプ小屋で女子大生達が今年の求人0よ〜と嘆くシーンの台詞回しの速さが尋常じゃない、あそこだけ0.8倍速にして欲しかった。結局は女性の一途さに征服される事になる男二人、電車内でのそっけないやり取りが寅さんとリリーみたいだ!と思ってしまったのは男はつらいよ好きの性だが、これは女の方がもっと辛いよの話であった。
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