あらなみ

メタモルフォーゼの縁側のあらなみのネタバレレビュー・内容・結末

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

元同僚がおすすめしてたので鑑賞。
本屋でバイトする漫画好き(BL含む)の女子高生・うららちゃんと、本屋で絵が綺麗だと手に取った漫画がBLだった老婦人の雪さん。
BL漫画をきっかけに、二人が友達になっていくお話。

そもそも自分はBLってどうしても苦手で、自分の性対象ではないものに対するエンタメとしての消費に抵抗があるんだよね。
ゲイの人達がBLを楽しむのは理解できる。
でも、男性が性対象である女性がBLを好む心理が全然わかんない。
昔、同級生に男女の恋愛ものについて生々しいって言い捨てられたのもトラウマだと思う。
BLは、その同級生にとってはエンタメでファンタジーなのかもしれない。でも当事者にとっては、現実の一つで、こうなったらいいなって思える物語でもあるかもしれないと思うの。
だから、すごく、もにょるんだよね。

閑話休題。
あまり公にBL好きってオフの世界で言う人はいないっていう常識の外にある雪さんがカフェで大っぴらに楽しそうに語って、うららちゃんが気まずそうにしてるの、めっちゃリアルだし、うららちゃんの、雪さんにおすすめ教えてって言われて、いろんなの持って来ちゃうのもオタクとしてはめっちゃ共感できて笑った。

なんだかんだ言いながら、雪さんの娘さんも、うららちゃんの幼馴染も、その彼女もBLに対して全肯定なのは、優しい世界だなぁって思う。
だからこそ、BLハマったーって、カースト上位の女子が自分の大事なものに踏み込まれた時の居心地の悪さと言うか、嫌悪感もすごくわかる。
上位女子がいうから受け入れられるけれど、下位が楽しそうにしてたらただのキモヲタなんよ。
即売会とか、サイン会の腐女子達の動向は解像度が高くて笑ってしまった。

うららちゃんが楽に息ができる場所が雪さんの隣と縁側って素敵よな。

大好きな漫画家さんにファンレターを書こうとしたけれど、自分の拙い字が嫌いだから、習って、今では習字の先生になったっていう雪さんの言葉に励まされて、
初めて絵を描いて、漫画にして、完成させて、印刷したうららちゃん、偉いと思う。
完成させたってだけで才能なのよ。
でも即売会は、参加費用払ったのに雪さんがぎっくり腰で来れなくて、尻込みして逃げちゃうのは、ザ・女子高生って感じで、その幼さが応援したくなってしまう。

雪さんは娘さんのいるノルウェーに行ってしまったけれど、うららちゃんも、雪さんの生徒で印刷屋さんの親子も、雪さんのおうちのお掃除をしてて、うららちゃんは雪さんに漫画の新刊を送ってて、こうして穏やかに続いていくんだろうなってほっこりした。

ED、うららちゃんと雪さんが歌ってるのも大変良き(*´꒳`*)

そういえば、うららちゃんと雪さんがよくいってる喫茶店は新大久保のカフェエクラかな?
あと、やたら顔のいい幼馴染に対するうららちゃんの気持ちって、本当にどうだったんだろう。
ちょっと恋愛感情ありそうにも見えなくはなかったけれど。

ポテチを食べた手で本を触るのは許せんのよ。
みんな、ポテチ、お箸で食べよう???????🥺🥺🥺🥺🥺🥺🥺🥺🥺
あらなみ

あらなみ