RRRのmsのネタバレレビュー・内容・結末

敵対する立場にありながら相手の素性を知らずに親友となっていく２人、彼らが選ぶのは己の使命か友情か…という、こんな激胸熱ブロマンス設定が嫌いな人、いる？ いるわけがなくないか？

最高だった、なんでこんな面白い映画が撮れるんだろう。SSラージャマウリ監督は大天才だな。馬とバイクで並走するラーマとビーム｡猛獣たちとの乱闘。冒頭の数千人の群衆vs1人の戦闘シーンですでに心奪われる。神話のような風格だった。

英国植民地時代のインドが舞台なので白人が思い切りよくド悪党に描かれていて、これをイギリス人が観たらどう思うかは分からないが、もう頭から終わりまで超パワフルで豪快なスーパーウルトラエンタメアクションミュージカルだった。3時間の作品なのに5分に1回見せ場が来て、1秒も飽きるところがない。一度も失速しない。

筋肉パワーで押し通すだけじゃない、丁寧なストーリーテリングも素晴らしい。序盤に笑わせポイント的に出した肩車を忘れた頃に伏線として回収するのとか、細かいとこでも気が利いてる。
ラーマとビームはそれぞれ実在した独立運動の活動家で、もし彼らが出会っていたら…という着想と古典的なインドの神話をマッシュアップさせた作品らしい。

物語も演出もアクションもダンスも役者の風貌も超濃厚＆超リッチで、１本の映画として完全にカロリーオーバーなのに、観終わったあとの後味はとても爽やか、という不思議。なんでこんなものが作れるんだろう。めちゃくちゃ面白い映画だった。映画館で観られてよかった。