いけ

RRRのいけのネタバレレビュー・内容・結末

RRR(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

開始早々、味付けが濃すぎて3時間見れるか不安だったけど、そんな不安無用だった。
分かりやすい展開なんだけど、飽きない。
単調のようで、ちゃんと起伏があって、笑える所もヒヤヒヤすることもグッとくるところもあった。
映画を見る楽しさをギュッと濃縮したような映画だった。

インド映画といえばダンスシーンだけど、ダンスシーンは劇中に一回だけ?だったと思う。
でも、最高に楽しかった。
あの踊りの高揚感はなんなんだろう。

そして、映画のストーリーはイギリスの支配下にあったインドで解放のために闘う2人の主人公の話。
敵対関係にある2人が、互いの素性を知らずに仲良くなって、正体を知り敵対し、互いの信念を共有することで再び結託し敵を倒すというのが、シンプルだけど熱い話だった。
特にビームが銃弾を使わずに革命を起こした事に、ラーマが心動かされて、ビーム助けることを決意するシーンが一番グッときた。
ラーマの生い立ちを踏まえると、その偉大さに心動かされるのも納得。

アクションシーンは派手すぎて笑ってしまうほど。
特に動物が一斉に出てくるシーンはスマブラかと思った笑
印象的だったのは、ビームが決して動物たちを意のままに操れる訳ではないこと。
時に動物たちがビームを襲うこともあって、ビームはそれを上手く受け流すという、ちょっとした描写に好感が持てた。
そして、ラーマが火、ビームが水で闘うという描き分けもワクワクした。2人が出会う少年の救出シーンも、宮廷で敵対するシーンも、森の中で協力してイギリス兵を倒すシーンも、それぞれ水と火を駆使してるのが、少年心をくすぐられた。
ただ、かっこよさのためにそういう描き分けをしてるだけじゃなく、本来敵対関係だった2人が手を取るという本作の一番のテーマを火と水で具現化してるから、より一層にかっこいい。

最後に、自国の歴史をこんなにカッコよくエンターテイメントとして表現できるのって最高だなと思った。
同じようなことを日本はできるかなと少し自分の国のことを考えながら映画館を後にした。
いけ

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