Yuki

RRRのYukiのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.6
超絶ハイカロリー映画。
全てが過剰で、熱量に圧倒されてしまった。
「映画を観る」という快楽を存分に味わった3時間だった。マスクの下何度もニコニコしちゃった。


●最初のマッリがさらわれるシーンで、まずぐっと物語に惹きつけられる。惨すぎる英国人と、美しい歌声の対比が哀しい。

●タイトルのロゴにもなってる、橋のシーン、なんかすごすぎて笑っちゃった。
アイコンタクトとちょっとの手振りですべて理解し合って、あの壮大な救出劇をやってのけるとは…普通なら非現実的、と思うんだけど、そんなツッコミが野暮すぎるほど、映像の力に圧倒されて感服させられる。ブラボー!って感じよ。
そしてこのシーンがまだ序盤っていうね…

●ビームとラーマが仲良くなっていくシーンも最高。仲良すぎて笑っちゃう。
小学生時代の大親友ってくらいめちゃ一緒に遊んでる。
最初、ラーマの警察としてのストイックな姿も見てるからなおさら、ラーマそんな顔もするんか…良かったなぁいい友達持って…って思った。

●私途中までビームはマッリの父親だと勘違いしてて、娘さらわれて妻殺されてんのに新しい恋ですか?随分のんきですなぁ!と違和感抱いてたけど違ったのね…

●そして話題のナートゥのシーン!最高すぎてずっとニコニコしながら観てた。
急な息ぴったりの2人のオンステージ。そして最終的には英国人も貴婦人も含めてみんなで踊る。さすがインド映画、こうでなくちゃ。
ここが一番、映画を観る快楽的部分だった。なんどでも劇場で観たいよ…

●その辺の薬草を焼いて飲ませて蛇の解毒、その後の猛獣大放出、らへんはもうカロリー高い高い高い!って感じ。
そうくるか!
このときのジェニーの気持ちよ…

●ムチ打ちのシーンも、パーティで息ぴったりで踊ってた2人をこんな形で観ることになるジェニーの気持ちよ…
この辺は結構ジェニー…ってなった。

●ラーマが身を挺して、ビームを逃がすところでクライマックスかと思いきやまだまだ全然終わらん。

●シータとにかく美しい。幼い頃から変わらないシフォンの赤リボンもかわいい。

●親友→敵→そしてまた2人で団結した時の無敵感よ。肩車して英国兵を薙ぎ倒してくところはヒュウ!痛快!って感じ。

●弓矢を手にして、タイの旗ズボンにして後光射してるラーマの登場は、強そうすぎて笑っちゃった


もう、「面白い!」の一言に尽きるんだけど、その一方で
英国人も死にまくるし、歴史的背景とかも考えて、面白いで消費していいんだっけ…?とそんなことも頭をよぎりつつ
でもやっぱり抗えない面白さに身を委ねてしまう。そんな映画でした。


でもやっぱり、ジェニー問題がちょっと気にかかった。
最後一瞬出てきてビームと抱き合ってるけど、彼女は住むところも親族も全滅してこれからどうなるの?

そしてエンディングも、あくまでヒロインはシータ、インド人だらけのなかでオマケ程度にちょっとだけしかジェニー出てこないけど扱い的にどうなの?とそこだけちょっとモヤッとだったかな。

あとお母さん!生きてたのね!良かった〜。

すごくパワーあふれる映画だった。劇場に滑り込んで良かった〜。
Yuki

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