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ドライビング・バニーのoのレビュー・感想・評価

ドライビング・バニー(2021年製作の映画)
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わかりやすい単純明快な正しさや常識というものさしでは計れない、バニーという人の清濁併せ呑むパワフルな人生。
ハードモードな状況にならざるをえなかった彼女の人生を思うと胸が苦しくなる。
気持ちが勝ってスマートに振る舞うことなんてできないバニーを見ていると、あぁ、そんなことしたらあなたの望むことはまた遠ざかってしまうのにと思ってしまうけど、そうなれないのが彼女なんだと思う。
彼女を断罪することなんてできないけど、心情的な理解と願望を叶えるための努力、実際の行動との間でグラグラ揺さぶられた気がする。
バニーだけでなく、トーマシン・マッケンジー演じるトーニャの境遇もまた追い打ちをかけるような感じがあった。
見てる間はずっと痛みを感じるけれども、それでも最後にバニーの表情を見ると、この人はこれからもきっと大丈夫そうだと思える不思議な魅力のある映画だと思う。
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