ドライビング・バニーの作品情報・感想・評価

「ドライビング・バニー」に投稿された感想・評価

ドライビング・バニー
 
"ラストナイト・イン・ソーホー" 以来の、トーマシン・マッケンジー目当てで鑑賞。
 
妹夫婦の家に居候しているバニーは、必死に働きながら、ある事情から離れて暮らす2人の子供と再び一緒に生活することを夢見ていた。そんなある日、妹の再婚相手であるビーバンが継娘トーニャに言い寄る場面を目撃してしまう。
 
一度人生を踏み外し社会から弾かれてしまうと、二度と受け入れて貰えない厳しい現実に、主人公と共に観客は絶望感を味わう。
それが、"定職につけない" → "住居に住めない" → "子供に合わせてもらえない" という悪循環を招き、現状を打破できずにもがき苦しむバニーの姿が切なく映る。
 
ただバニーも不器用で行き当たりばったりなところがあり、一連の彼女の行動にもう少し "冷静さ" があればと思う場面もある。そのあたりをどう感じるかで観る人の評価が分かれそうだが、子供への愛を貫くためとは言え、彼女の冷静さを欠いた非常識な振舞いはさすがに共感できなかった。

そんな中、路上での洗車仲間の青年が家に泊めてくれたり、支援局の女性職員がバニーと話すうちに少しずつ変わっていったり、一筋の希望を感じるシーンがあるのがせめてもの救い。

"ベイビーティース" でのヒロインの母親役や、"ニトラム" での富豪役とはまた雰囲気の違う役を演じたエシー・デイヴィス。本作でも若手俳優の引き立て方がうまく、一緒に逃亡するトーニャ役のトーマシン・マッケンジーとの掛け合いはひとつの見どころ。ただトーマシン自身の活躍シーンが少なく、物足りなさを感じた。
mimico

mimicoの感想・評価

3.8
女二人のロードムービーかと思っていたが、実際はシングルマザー版ボニー&クライドに近い。

幼い娘と思春期の息子を持つ女性。子どもたちと暮らすために必死に働く姿は好感が持てるし、子を愛する気持ちの強さは痛いほど伝わってくるが、それにもかかわらずすべてが悪いほう悪いほうに向かってしまうその原因は、彼女自身の社会ルールの無視や、徹底的に自己中心的なそのやり方にあると思うと、あまり共感はできない。

それでも演じる女優の魅力もあり、まったくダメな人と断じる気にはならず、どうかうまくいくようにと祈るような気持ちで観てしまう。何も言わずに受け入れてくれた大家族の母親や、役所の人間ではあるが最後まで彼女に寄り添ってくれた女性など、気持ちの温かい人たちもいて、あと味は悪くなかった。
2022年鑑賞63作目

我々が彼らを守る


やり方は良くないけど、子供を守ろうとした母親が制度によって苦しめられる。
行政のやり方が悪いというわけでないけど、母親の立場からすれば苦しい板挟みだろうなと。

母親の強い強い愛は伝わった。

ラストナイトインソーホーで見たトーマシンマッケンジーの印象とは違って、かなり幼く見えた。

演技ってすごい!

金が無いと信じてもらえないのかな。。。
そういう皮肉も感じられて良いと思った。

物語の流れとしては複雑ではなく分かりやすい内容。
あらすじを見なくても問題ないと思う。
その中で突き抜けて母親の強い愛を伝えてくれたから印象的な作品だと思う。
モラン

モランの感想・評価

3.6
ポスターの爽やかさからは想像できない着地
バニーは駄目なころも多分にあってでも、人って品行方正なわけじゃないし、
「負けへんで」精神が時に純粋すぎて頑なすぎて摩擦がおおすぎるのかな
泊めてくれたお母さんの優しさ
家族の写真を貼りなおすバニーの気持ち
行政をただの悪者にはしてないところもよかったかな
勇人

勇人の感想・評価

3.4
(10/6 シネマカリテ スクリーン1)

もっと爽快なのかと思ったら
最初から最後まで
ずっとイライラした

子供がいないから
理解できなかったのかな?🤔
ShinMakita

ShinMakitaの感想・評価

1.9

バニー・キングは40になる中年女。娘シャノンと息子ルーベンとは別々に暮らしている…というか、子供たちは児童福祉局の手で里親に保護されているのだ。前科のあるバニーは定職に就けず、路上で洗車をやって小銭を得ているだけで、家がないため子供たちと暮らせないのだ。住む家さえあれば同居できる可能性があると言われたバニーは、居候先である妹夫婦に一家3人同居を相談する。すると妹グレースはバニーたちを歓迎すると言ってくれ、義弟ビーバンは家賃を払うならと了承してくれた。喜んだバニーは、ガレージで3人が寝泊まりできるよう準備を始めるが、このガレージでビーバンが娘トーニャに性的イタズラをしている場面を目撃してしまい…

「ドライビング・バニー」


以下、ドライビング・ネタバレ。


➖➖➖

すぐにカッとなり、子供のこととなると後先考えず突っ走ってしまう主人公…「バニー、いまこうなってしまいました」とアイアムまきもとみたいなエクスキューズも出来ず、おまけに自分が正しいと思ったことは、たとえ違法であってもやってのけてしまうという…早い話がヤバイ女なわけで、自業自得感も強いから共感は薄いです。しかし不思議な人間的魅力はあって、やはり観ながらハッピーエンドを期待せざるを得ませんでした。主演のエシー・デイビスは、「ニトラム」で心優しい元女優の独居おばさんヘレンを演じていた人。姪のトーニャは「ラストナイトインソーホー」のトーマシン・マッケンジーでした。現代シングルマザー受難ものは「フロリダプロジェクト」から「サンドラの小さな家」までたくさんあるけど、その中でもハラハラ具合は高めな一本。
sonozy

sonozyの感想・評価

3.5
原題『The Justice of Bunny King(≒ バニー・キングの正義)』
ニュージーランド在住の中国系女性監督ゲイソン・サヴァットの長編デビュー作。

ある事情で二人の子供との接触を制限されているホームレスのバニー・キング(エシー・デイヴィス)。
里親と暮らす、脚の不自由な幼い娘シャノンと10代の息子ルーベンの親権を取り戻すためには家が必要だが、収入の手段がsqueegee bandit(停車中の車の窓拭きで小銭をもらう)というどん底の生活でその道のりは遠い。

なんとか妹夫婦の家のガレージに住まわせてもらうことになるものの、妹の再婚相手ビーバン(クソ野郎)から逃げたい姪(妹の娘)トーニャ(トーマシン・マッケンジー)を連れ、盗んだビーバンの車で脱出することに。

直情的なバニーは、娘の誕生日を祝いたい一心で、あれこれやらかしてしまい・・・
ますます子供との生活が遠のいちゃうのに…と、もどかしいものの、子供への愛(正義)のために一心不乱のバニーを演じたエシー・デイヴィスの名演に心動かされました。

本作に出てくる“Dress to Impress”や“Dress for Success”といった、社会的弱者の自立・就業支援のためスーツやドレスを提供するNPOの存在、知らなかったのですが、バニーのあの陽気さとパワフルさがあれば、もう少しちゃんとした仕事を得られそうな気もしますが..(作中でもイメチェン効果を発揮してますし)

※バニーがトーニャを連れてビーバンの車(改造車)に乗るものの、ロードムービーということでもないので、邦題はピンと来ませんね。
感情を抑えられず自滅的だけど、彼女なりに必死で子供達を守ろうとした。けれど社会はそんなバニーの正義を認めない…
親権のために人生を立て直そうとするも弾かれる彼女が、娘の誕生日だけは祝いたいとリスク覚悟で車を走らせる!苦境でなお躍動する弱者の生き様、大好き!

ある事情により安定した収入も家もなく、愛する子供達は里親の元に。好転に向かうと思えばまた追い詰められるバニーが同じく事情を抱える姪っ子トーニャと心通わせる。愛や怒り、悲哀を携えての女二人の逃避行、もう無理かも…なんてとっくに越えても棄てずに貫く私の正義!そんな生への気迫に泣いた。

まあやり過ぎなとこや不器用にも程があるバニーやけどw社会に張られたレッテルを剥がせない苛立ちはますます彼女を大胆にさせる。そんな母を不憫に想う息子の眼差しなども物語に深い情感を漂わせるし、最後まで予測できない展開も良い!
そしてバニーを演じるエシー・デイヴィスの漲る生命力が素晴らしい!

バニーの勢いに押されながらもその生き方に共鳴していくトーニャ、トーマシン・マッケンジーの控えめながら秘めたる大胆さを匂わせる演技が超クール!
まだまだここから。な可能性を感じる二人のエネルギーが爽快な映画やけどバニーみたく闘える人は特別なんだからもう少し優しい社会になれば良いな。
kana

kanaの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

個人的感想&ネタバレ含みます!


結論としては『観てよかったな』と思った。し、おもしろかった。


バニーの気持ちもまぁそうなんだなぁと思うけど、
役所の人たちに対してちょっと自己中心的すぎるとも思った。
お役所の冷たさよりも、バニーも態度が悪かったと思うし、それも含めてリアルなドラマだった。なんというか、そりゃあ社会には戻れないよなぁと。役所の人だとしたらたしかにルール違反して、ましてや人質とってる人間を子供に近づけられないし、かといってバニー側も『悪』ではないからなんとも…。

キャッチコピーとあらすじのイメージとちょっと違ったかな。
『パンフレット』としてのデザインは最高だったけど『ロードムービー』ではなかった。


映画としてはよかったなーと思うから今から見るの迷ってる人にはおすすめしときます。
けろえ

けろえの感想・評価

4.0
タイトル&予告編詐欺とのレビューをちょろちょろとお見かけしますが、確かにそうかもしれない…。ポスターにある「ロードムービー」じゃないし。とにかくお話ヘビーすぎる。

バニーの気持ちはよくわかる。痛いほどよーくわかる。

でもバニーの行動は、自分の願望を自分でぶち壊しているようなもの。

普通なら、なんだよただの自業自得映画じゃん、で終わってしまうところですが、最後にそう思わせないのがこの映画のすごいところ。

それはひとえに、主演女優さんの演技力のおかげじゃないかと思います。

途中までバニーに嫌悪感しか抱けなかったのに、最終的にはバニーに気持ちを全部持ってかれるという、素晴らしい演技でした。

共感はあまり出来なかったですけどね。
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