れいさんるるる

百花のれいさんるるるのネタバレレビュー・内容・結末

百花(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

なんとも感想が難しい。

自分が忘れていた些細なことを母が大事にしていたことを知ることが、母に捨てられたけれど、愛されていたんだと気づく喜びにって簡単には行かないと思うなあ。
重さが違いすぎるよ。

でも人を許すというのは、結局自分のこれからのためだから、そうなれた方がいいには決まっている。。。と思う。

⭐️よかったのは、俳優さんの演技。

菅田君ファンとしては、彼の表情での表現に唸りました。お母さんと話してる時の失望の表情とか、子供を初めて抱いた時の歓喜の表情、本当にいい俳優さんです。すごい。余談ですがストーリーより彼の表情で気持ちが伝わってきてそちらで涙ぐむ映画でした。

原田さんのまさに体当たりとしか言いようのない演技もすごいです。そして30代?の部分もご自身で!ちゃんと若い、、すごい。

そして長澤まさみさん。
この人もはっちゃけた演技からこういう大人の女性まで演じられて、素晴らしい。自然体で私の理想の女性だなー。あ、今回の役柄がってことですが、きっと私生活もこんな人なんでは、、と思わせる演技!

⭐️映像の美しさも記憶に残りました。
花火、海、私の大好きな日本の夏!!
堪能。あんないいグループホーム、いつか入りたいわ。w

⭐️一方で、ストーリーが淡々と進みすぎていて煙に巻かれた感がありました。
それと、事件、、とか母の秘密、真相とは!?みたいな予告があったと思うけど、え、、秘密?
何かもっとすごい秘密が出てくると思ったんだけど、うーん🧐🧐
ありがちなお話でした。

あ。でもここまで書いて思ったけど泉は本当に知らなかったのかな。だから彼にとっての事件の真相、それは母の秘密。って考えたらしっくりくるのか。

想像と、現実とが混ざるので、認知症の人の頭の中を少し垣間見れた気がします。。

が、なぜ震災きっかけに泉のもとに戻ったのか?とかそもそも全てを捨ててこの人の元へ走るほどのきっかけとかそういうのがわからないので全然ついていけず。。です。

ここからはそもそものストーリーへの感想。

私、どうしてもこの手の話って許せない気持ちがあって、そりゃあ生きてれば色々あるでしょうし、別にあのお母さん、私のお母さんじゃないし、泉くんも知ってる子じゃないし怒る筋合いじゃないんだけど、それでもどうしても、そのやり方ってないんじゃないの!?って思うわけです。

下手したら死んじゃうし、死ななくてもメンタルどうなっちゃうのか考えないのー。。?

お母さんは認知度になる前に
ずっと話さなかった当時のことを話し、置き去りにしたことを謝るべきだったと思うし、泉はちゃんと当時の気持ちを話した方が良かったんじゃないかなあ。

まあ、誰もがここまでではなくても
何かを抱えたまま生きているっていうのも現実ではある。
私はなるべく心の奥にある重いものは手放して身軽になって生きて行きたいと改めて思う今日この頃です。