進撃3期までを手掛けたWITスタジオだし、パルクールで瓦礫や泡すら足場に飛び回る作画はとてもよかった。本当にそこだけは。
肝心のシナリオも登場キャラクターもどっちも全くはまらなかった…こんな有名なクリエイター揃えててなんも刺さらないことある？というのが見終えて一番の感想。
東京は首都放棄されてるけど出入りができない様子ではなかったから、孤児とはいえ彼らが廃墟根城にしてわざわざ生活してるのかがよくわからない。
パルクールバトルもグループでという設定だけど全くチームワークのよさが見えない(主人公が一匹狼なのにチーム加入した経緯も謎だし他のメンバーの関係性の描写も薄い)ので、後半主人公含めてチームで危機に立ち向かう場面に全くカタルシスがなくてびっくりした。他のチームの皆さんも孤児なのにグループでユニフォーム揃えてたりして、サバイバルバトルというより健全なスポーツなの？って思う。
人魚姫モチーフのヒロインも無垢で好奇心旺盛さであることを示す表現が奇行に見えてしまってはまらず、あまりかわいいと思えなかった。熱湯に腕突っ込んで無表情ってホラーじゃないか。シンエヴァのレイがあの短さで自分なりに喜怒哀楽を獲得していく表現ができていたのはすごかったんだなと改めて感動した。
重力ないせいで空へ伸びる電車等、SF要素を入れた背景も綺麗だけど天気の子やシンエヴァで観たような光景なので、本当に絵が綺麗だな～以外の感想がない。
東京だけ重力異常という設定がパルクール以外で活きてる感もないし、ボーイミーツガールのセカイ系というには危機のスケールがこじんまりしてるし…落ちもまあ人魚姫ならそうだよねで最初から予想できた内容に落ち着く。
有名なアニメスタジオで脚本家も虚淵で…と期待してただけに残念だった。むしろ川村元氣の名前によぎった不安が当たった。
