ビーチボーイズ。39歳でのデニス・ウィルソンの溺死は今でもショックだったし、カール・ウィルソンが51歳で亡くなった時はさらに驚いた。
長男のブライアンのセンシティブな心はどれほどのものなのか想像もつかなかった。
実際はじめて本作を観て、彼のこころの痛みの強さ、そして今なお残る傷の深みの一端もみえたように思う。
二十歳そこそこで天才の名をほしいままにした後の人生。まさに稀有な歩みをたどり、精神的な病を抱えながらも前向きに生きる姿。
シンプルで耳残りが良いので、イージーリスニングのように聞き流すことも多かったビーチボーイズの音楽。ただどこか哀しみなようなものも背景に感じでいたのも合点がいく。