Jun潤

ザ・コントラクターのJun潤のレビュー・感想・評価

ザ・コントラクター(2022年製作の映画)
3.4
2022.10.11

予告を見て気になった作品。
こりゃまた王道洋画の退役軍人が大活躍しそうなド派手アクションの様相。

特殊部隊隊員のジェームスは、負傷した膝の治療に使っていた薬が原因で軍を退役させられてしまう。
職を失い家庭の資金繰りに苦悩したジェームスは、かつての相棒を頼り、怪しい仕事の依頼を受けることになる。
危険なウイルスの研究をしているという研究者を調査し、研究所の強襲へと作戦が移ると、依頼の内容に違和感を覚え始める。
ウイルスのデータは奪還できたものの、相棒とは離れ離れになってしまい、謎の刺客に襲われ始める。
かくしてジェームスの、家に帰るための決死の逃避行が始まる。

うーん、、ちょっち導入が雑な印象を受けました。
なんだろうか、この専門的な感じというか、海外から見たヤクザ邦画ってこんな感じになるのかななんて考えてしまったり。

アクションシーンについては見応え抜群で、洋画あるあるな軍人の経歴で強さの裏付けがちゃんと取れていることに関しては安心の領域でした。
他にも銃やバイク、治療シーンなど、なぁなぁな描写で済ましていなかったのは良かったのですが、それをノリで流せる勢いが足りていなかった印象です。

今作のジェームスの姿を見ていて、ヒーローは正義のために正義の行いをして、ヴィランは悪のために悪の行いをする。
ではダークヒーローが正義のために悪を行うのであれば、アンチヒーローとは悪のために正義の行いをする、個人的な正義と悪の解釈が定まったような気がします。
ジェームスは自身の想いこそ世のため、そして家族のためという正義のために行動していたにも関わらず、騙されていたとはいえ悪の一端をになってしまったという見方ができて、ラストシーンも額面通りには受け取れない、ビターな感じもしました。
Jun潤

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