監督がデビュー作『ももいろそらを』からその才を見せている絶妙なセリフの間が、メインキャラクターの特徴的でクセのあるセリフを巧く流れに乗せている。
僕は「北代よ」の度にツボってたし、西条が一瞬どもってから言葉を再開するまでのちょっと長めの間も好きだった。
最終的な展開は想定どおりだけど、そこに至るまでの「認識論的」な変遷が楽しめるのがこの映画のよいところ。オープニングの著述引用（エピグラフというらしい）にあった「シーロウ・キーター」をなんか日本人のペンネームっぽいなと思った僕の直感は当たらずとも遠からず。
あと、男1女3というメインキャラクター設定は前述の『ももいろそらを』と同じなのだが、ラブコメではないにせよいくつかの類似点（宿木っぽいキャラがいる等）があるのがおもしろい。
西条・北代・東雲ときて、なぜ「南」がいないのか不思議。原作には登場するのかな？🤔
