老人XY

恋は光の老人XYのレビュー・感想・評価

恋は光(2022年製作の映画)
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映画鑑賞を通して「愛とは何か」は散々考えたから聞かれたら即答できますが「恋とは何か」は逆に盲点でした。

それが恋だと思ったら恋なんだ、って大転回の台詞も、納得出来そうだけど、それを言っちゃあおしまいよって気もする。それで納得できるような人生だったらそもそも映画も観ないし本も読まないしエンタメとか芸術をここまで必要としてなかったはず。

あんまりにも美女ばかりだし、性欲がほとんど絡んでこない時点でファンタジー過ぎて入り込めないと思いきや、観てるうちにこれはこれでってなった。
政治とか生活とか、血生臭そうなもんが脱色された世界観で、いつこいつらの真上から巨人の足が踏み落とされるのだろうとか、後ろのガラス窓からダンプが突っ込んでこねぇかなとか正直思ってる自分もいるけど、平和って最高じゃないか。戦争やいじめ、虐待、自殺、そんなもんがまるでまったく自分たちに関係ないかのように振る舞えるってすげぇじゃん。達成じゃん。皮肉じゃなくて。うまく言語化出来なくて、誤解されるのを承知の上で言ってる。

女性監督かつ、女性視点バージョンも観たいな。これじゃあビアンカ・フローラ問題のままではないですか。私はデボラ派なので宿木嬢に叶わぬ恋をして散っていく役に立候補します!
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