ミミズ式SGキネマ倶楽部

グリッドマン ユニバースのミミズ式SGキネマ倶楽部のレビュー・感想・評価

グリッドマン ユニバース(2023年製作の映画)
4.0
円谷特撮「電光超人グリッドマン」をアニメ化し、好評を博した「SSSS.GRIDMAN」と「SSSS.DYNAZENON」の続編である本作。お祭り作品と銘打って出されたこの作品は文字通り「お祭り!」な印象です。

 物語冒頭、主人公の裕太はグリッドマンの絵を書いては消し、書いては消しと繰り返していると紙が破れてしまいます。…まさか、これが伏線になっていたとは!

 「GRIDMAN」と「DYNAZENON」は異なる世界の話でしたが、本作はすんなり世界が融合し、クロスオーバーを果たしています。

 通常物語の1期、2期、劇場版となった場合は2期の登場人物が主役になり1期の主人公たちがバックに着くことが多いと思うのですが、2期のメンバーはその作品で成長しきっており、本作は1期の「GRIDMAN」のメンバー特に主人公裕太がヒロインとくっつくのかともう一人の主人公「グリッドマン」の秘密に焦点を当てています。それが功を奏しており、最初は置いてけぼり気味だった観客が徐々に主人公の恋や世界の謎に興味を持てる様になっています。

 そして物語のクライマックスが3つも4つも乱発して叩き込まれるラスト40分くらいはさすが「TRIGGER」作品だなと感じさせます。

 一つ難点を挙げるとしたらこの作品から見始めた人にはよりなんのこっちゃわからない作品であるという事でしょうか。1期、2期を踏まえて是非ご鑑賞ください。