ティモシー・シャラメがまぁ絵になる映画です。映画としてはかなりじっくりと展開を描いていますが、先にも述べた通りティモシー・シャラメがとにかく美しい。もちろん物語も美しいとは思うのですが。
OPにギリシャ彫刻が次々と出てくるのですが、その彫刻と変わらないくらいの絵になるシャラメ。彼だからこそセンシティブな表現も出来たのでしょうね。
1980年代という事もあり、まだLGBTは世間の批判の的特に教職に就くオリヴァーは愛するエリオへの気持ちを抑え、裏切るような形に終わってしまいます。それはまだ幼いエリオにとってどれほどの傷だったでしょうか。最後の顔のアップ長回しが良い味を出しています。
またイタリアの原風景ともいうべきでしょうか。のどかな風景や町並みが非常に美しく、そのことがより物語を絵画の様にしていますね。
総じて正直人を選ぶ作品になっているかと思いますが、夏の終わりに切ない映画を観たいとなったらこの映画を選択肢に入れていただければと思います。