冒頭から圧倒的な情報量と騒がしさに、エヴリンの今にも爆発しそうな気持ちがこちらにも伝わってくると同時に居心地の悪さを強く感じてしまった。
人生は「あの時、ああしていれば」の連続で、「家族」という愛くるしく厄介な存在を通じて、人生のすべての選択を肯定するような…というテーマ性には、正直観ているときにはピンと来ず、ハチャメチャな前半に対して後半は冗長に感じてしまった。ダニエルズ監督のインスピレーションとセンスが爆発していて、そのユーモアに着いていけなかったのが原因かもしれない。岩やベーグルは笑ったし、毎回ジョブ・トゥパキのファッションは良いなと思ったけど、自分の感覚とのズレをどこか感じてしまった。カオスなルックに目が眩んで、テーマを見失ってしまったのが残念…もう一度観直したい。
それにしても、パラレルワールドもといマルチバースの設定が説明少なでもピンとくるのは、MCUのおかげなのは間違いない。この作品にも参加しているルッソ兄弟は偉大だ。
