このレビューはネタバレを含みます
追い込まれると人間は周りを見られなくなってしまうし、一番身近な優しい人のことは後回しにしてしまうし、価値観アップデートなんてできない。とにかく今この瞬間をやり過ごすことで精一杯になってしまい、少し先のことなんて考えられなくなる。
平行世界に振り回されるけど、それって仕事とか移民差別とか言語の壁とか納税とか今の世界に振り回されることとどう違うんだろう?
数々の選択肢によって分岐していくエブリンだけど、それはあくまでエブリンであって別の人間になるわけではない。「こうなりたかった」「もっと違う未来があった」と思いながらも、自分の人生を自分の足で歩くしかないのだ。
いろいろな映画のオマージュを見つけるのも楽しみの一つだった。
(最後に最低な感想を付け加えると、アナルプラグだと思ったものはやっぱりアナルプラグだった)