ほ

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのほのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

(劇場版クレしん好きな人ならわかると思うけど)良い意味で劇場版クレしんのオトナのマルチバース。

無限の選択肢があるということは無限の後悔も発生するということ。
理想的な無限の未来ある世界で選んだ、たったひとつの現実。

とても良いエンタメ作品。マルチバースものは絵面が派手で爽快で良いし、結構序盤でわかるけどラスボスが娘なのも展開としてアツい。

これは可能性の話だけど、確定申告に行った日のエブリンだけが本当で、あとは全てエブリンの脳内の創造世界とも解釈できるのが面白い。
もしもそうだったとしても、家族が和解して監査官女性と束の間の交友を育んだのは紛れもなくエブリンの力で、イマジナリーのパワーが現実の世界の彼女を助けた、とも考えられる。
想像力賛歌みたいなテーマも感じた。

あとエブリンを見てると好きなインフルエンサーや配信者が話す当事者のADHDのエピソードを思い出して、視聴後に検索したら作中では明言してないけどエブリンはADHDの特性を持つらしく点と点が繋がった感じがした。
そのほかにも娘がLGBTで、親子関係に確執がありアジア系女性の色々だったり読み取れるテーマは幾重にも重なっていて、本作は優れたエンターテイメント作品でもあり社会派なメッセージ性もあると感じた。
ほ