honestaki

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのhonestakiのレビュー・感想・評価

4.4
昨年のアカデミー賞授賞式の盛り上がりを思い出し、主役だったこの作品が未見だったため鑑賞。

ごちゃごちゃとっ散らかっているのは、話ではなく、普段の私たちの頭の中(混乱)を描いているから。
目まぐるしく変化していく感情や思考をコスプレと編集作業、アクションで演出。
面白いよね。
どう面白いかというと、現場でどのように互いのイメージを擦り合わせていたのかが気になる。
現場の熱量は高いものであったろうと伝わる。

メインストリームは至ってシンプルで、夫、娘、父親、監査官へ抱く感情の行き着く先は、なんだかんだ目の前にいる大切な人々への優しい気持ちを表現してあげること。
黒いベーグルに飲み込まれそうになるのは皆同じで、「優しさ」ってやっぱりクリームチーズがはさまれたベーグル(活力)の事なんだろうな。

ミッシェル・ヨー、キー・フォイクヮン、ジェイミー・リー・カーティスが素晴らしい!
そして、昨年の授賞式での輝きは忘れることはないでしょう。

あの主演男優賞にトム・クルーズがいれば完璧だった。
エブエブはとても良い作品だったけれど、トップガンーマーベリックを差し置いて主役になる作品ではなかったと思う。
ケチをつけたいのは作品ではなくて、アカデミー賞の方。
マーベリックは紛れもない傑作でした。
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