はなえ

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのはなえのレビュー・感想・評価

4.0
最初日本語吹き替えで観て、次に日本語字幕で観たけど、やっぱり吹き替えでは微妙なニュアンスとかが拾いきれてなくて英語のままの方が深く理解できた。
みんな人生に絶望してるけど、その絶望の元にある社会の歪み、人々の冷たさがちゃんと映し出されていたのが良かった。
あの時あの選択をしていれば‘成功’できたとか、幸せになれたとか、色んな後悔や欲望がある中で、主人公が今生きている世界線を選んだのは、結局自分は全ての過去の積み重ねによってできていて、そこに希望を感じていたからじゃないかと思った。
私たちはいつでも人生を楽観視して、楽で便利で楽しい選択肢を選ぶことができるけど、誰かのために闘ったり、何かを変えようと踏ん張ったり、そういうことが必要なんだっていうメッセージだと捉えた。
新自由主義的な「ものは見よう」みたいな捉え方もできると思うし、それによってトキシックポジディビティーの助長に繋がるみたいなこともありそうで、そうなると私の捉え方とは真逆になってしまうけど……
でも家族の物語だけど、家族はみんなで支え合うもの♡みたいな気持ち悪いプロパガンダ映画では確実になかった!
理解度高めるには1回以上の視聴がおすすめ。
はなえ

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