こいけまり

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのこいけまりのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

アジア系にやたらフォーカスが当たっているように感じるけど

マイエレメンツしかり
アカデミー賞でのアジア系差別だったり

この作品が最多受賞したことも

何かの流れなんでしょうか

なんにせよ撮影現場がめちゃくちゃ楽しそうなこの映画

この作品が扱ってることのテーマが
広く人の心を掴むものであることと
アジア系でなければならない理由もなんとなくわかります

アジア系コミュニティだけがまだ持っている強固な家父長的な価値観(ほんとはまだみんな持ってるけど、ずいぶん表面的には常識が塗り替えられて見えてる)

この作品とそれぞれの役に出会った役者たちに本当におめでとうと言いたいような

去年のアカデミー賞での
キーホィクアンのスピーチからずっと気になってたけど
軽く観始めて中盤からぐいぐい面白くなりました


キャスト無駄遣いしない感じも
ソーセージの世界でジェイミーリーカーティスの家が猫の絵だらけだったのも
裁断機の刃で戦おうとするのも
好きでした


ものすごく普遍的なテーマを扱っていて
涙が出ました


🦑🦑🦑


以下ネタバレです


正しいは臆病者が考え出した小箱
Nothing is matterが最強の悪

怖いから、混乱してるから争うんだ
全てが自分のせいだと思う

優しくなって
自分を見失った時は特に

自分を戦士だと思ってるね
僕も戦士だよ

希望感じちゃった
期待しちゃった
虚無
来ないならいいよ
結局全て消えるんだ

私たちみたいな愛らしくない女が世界を動かしてる
違うわ
愛すべきものが必ずある

何も感じない何も

あなたの戦い方を学んでる

私と同じように
宇宙は親切で忍耐強い人を与えてくれた

あのベーグルが安住の場所
虚無から引き戻す
引き戻し続ける愛
行かせる愛


この映画もまた
哀れなるものたちと同じく
対立の先を描いた映画なのだと
INFPなもんで
それが私が最も感動するものなのです

みんなエブリンみたいになってしまうもの


普遍性、時代性の強いテーマを
新しく面白い方法で表現している
それが作品の強さなんですね

遊び心満載の発想の力も、
現実を知りながらも優しい結論の世界観も
アイデアをやり抜くガッツも

アジア系がこれからどんどん対等に盛り上がっていく中、日本も一緒に向上していけると良いですね
こいけまり

こいけまり