セッセエリボー

テオレマ 4Kスキャン版のセッセエリボーのレビュー・感想・評価

テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)
3.9
初パゾリーニ。次にくるショットが絶妙にこっちの予測を裏切ってくる自由自在な語りがよい。けどなんかよくわかんなかった。おばさんの空中浮遊は『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』の夕子ちゃんと完全に一致してた。
結局太陽ばかりが印象に残っている。奇蹟を授かったおばさんは大地の底から湧く泉となってプロレタリアを潤し、太陽を見失ったブルジョワジーは永遠の空虚を抱えて荒野を彷徨(咆哮)する。明日は我が身。「おばさんが奇蹟を授けられたのは彼女だけが古い時代とのつながりを失っていなかったから」とはパゾリーニ談。服が全部ユニクロにしか見えない自分の目が悲しい。